八坂神社奉納舞踊

3月6日(月)午後6時30分から八坂神社にて奉納舞踊が行われた。

私はMCとして初めてお手伝いさせていただいた。

不安定な天気だったが、幸い雨も降らず開始時刻が近づくにつれ多くの人が集まってきていた。

舞殿はいくつもの提灯に灯りがともり、これから始まる奉納舞踊を待っていた。

開始間近になると辺りは暗さを増し、その明るさが華やいで見えた。

家元並びに門下生5名がしずしずと進み出てすわり、揃って一礼。

息の合った美しい所作は、見る人達にこれから始まる舞踊への期待を否応なく高めていた。

始めは門下生による舞踊「祇園小唄」「梅にも春」「助六桜」「さくらさくら」「桜狩」の演目が奉納された。

どの演目も多彩で味わい深かった。同じ門下生でありながら諸先輩方の日頃の精進の成果を目の当たりにし

自身の稽古を振り返ると反省することばかりだった。

次に家元の「豊の春」の奉納となった。この演目は去年の本舞台で発表した演目だっただけに

家元の舞踊を間近で見られることは幸運だった。

いよいよ家元の舞いが始まった。その瞬間、私の踊った演目とは別の演目だと思うくらいの違いを感じた。

それは、同じ振りでありながら全然違う動きで、流れるように体の部分部分が連動して切れ目なく

しかも、あたかも空中に浮かんでいる羽根が舞っているような軽やかさで、曲の物語を表現していく

その優美さに見とれていた。

いつの間にか持っていたMC原稿も落としていた。まるで魔法にかかっていたかのような、そんな時間だった。

かねがね諸先輩から「家元の踊りはすごい」と聞いていたが、この日今まで以上にこの言葉の意味を実感した。

 

まだご覧いただいてない皆さん!

是非、家元 春乃櫻香の舞踊をご覧ください。次の機会は7月2日の「ゆかた会」です。

 

C・T

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